
今回は、エリオット波動におけるフィボナッチの使い方について解説していきます。
フィボナッチはエリオット波動ととても相性のよいインジケーターです。
今回紹介するフィボナッチは、
・リトレースメント
・エクステンション
・エクスパンション
の3種類です。
これらを利用することにより、相場の動きを予測することができるようになります。
目次
エリオット波動にはフィボナッチが不可欠

フィボナッチとは、基本的に戻し率や伸び率を測るツールです。
例えば、
・推進の1波に対して2波がどれくらい戻すか、さらに3波がどれくらい伸びるか
・1波から3波の伸びに対して4波がどれくらい戻すか
・4波の戻しに対して5波はどれくらい伸びるか
などを予測することができます。
つまり、ゴールを予測することできるというわけです。
エリオット波動で使用するフィボナッチの種類

まずは、フィボナッチの種類と、その使い方を覚えていってください。
フィボナッチ・リトレースメントは、
100%までの数字を用いてどれくらい戻すかを測るのに使います。
フィボナッチ・エクステンションは、
100%以上の数字を用いて、どれくらい伸びるかを測るのに使います。
使用するツールはリトレースメントと同じです。
フィボナッチ・エクスパンションもエクステンションと同様、
どれくらい伸びるかを測るのに使いますが、こちらは3つの点を取って測っていきます。
リトレースメントが主に調整方向の波の長さを測るのに対して、
エクステンション、エクスパンションは推進方向の波の長さを測るのに使用します。
それでは実際のチャートでそれぞれの使い方を説明していきます。
エリオット波動推進波でのフィボナッチの使い方

それでは、推進波におけるフィボナッチの使い方を解説していきます。
推進波について詳しくはこちら↓↓↓
『エリオット波動における推進波の特徴(利益を伸ばすポイント)』
1波に対して2波の戻しを測るには、リトレースメントを1波の始点から終点まで引きます。
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2波が止まる目安としては、38.2~50.0、61.8~78.6の間です。
ぴったり止まることもありますが、どちらかというとこの数字の間で止まることが多い印象です。
なので、38.2より浅い戻し、78.6より深い戻しは、
カウント間違いやイレギュラーなパターンの可能性が高いので、少し様子を見た方が良いかもしれません。
また、2波は深戻しとなることが多いので、
ターゲットとしては、61.8~78.6を見ておくと良いと思います。
次に4波の戻しを測るには、リトレースメントを1波の始点から3波の終点に引きます。
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これは、38.2~61.8の間で戻すことが多いですが、4波は特に38.2の浅戻しであることが多いです。
ちなみに、3波の始点と終点にリトレースメントを引くと、
4波は61.8まで戻すことが多いです。
そして、2波が深戻し(61.8~78.6)、4波が浅戻し(38.2)のいわゆる典型的な推進波の場合には、
エクスパンションを使って5波の伸びを測れる可能性が高いです。
エクスパンションは、1波の始点、3波の終点、4波の終点にそれぞれ点を取って引いていきます。
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この場合、5波は61.8がターゲットになります。
また、4波が深戻し(61.8)の場合、5波のターゲットは100.0になります。
ただし、これはあくまで傾向で、
5波は3波を越えてこないフェイリャーというパターンもあるので注意が必要です。
また、1波の始点、1波の終点、2波の終点にエクスパンションを引くと3波の伸びを測ることができます。
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この場合、3波は161.8以上になることが多いです。
以上のように推進5波は、フィボナッチを使ってその比率を測っていくことができます。
エリオット波動調整波でのフィボナッチの使い方

続いて調整波の測り方です。
調整波について詳しくはこちら↓↓↓
『エリオット波動における調整波の特徴(初動でエントリーする必須知識)』
推進波の測り方と似たような話として、
調整3波のパターンであるジグザグコレクションとフラットコレクションもリトレースメントとエクスパンションを使って、
c波の伸び率を測ることができます。
まず、リトレースメントを使ってa波に対してb波の戻しを測り、
61.8を超えたかどうかを確認します。
次にエクスパンションをa波の始点と終点、b波の終点に引きます。
この際、b波の戻しが61.8であればジグザグコレクションであり、
c波のターゲットはエクスパンションの100.0となります。

ただし、b波の戻しが38.2などの浅戻しの場合には、
c波はエクスパンションの61.8までしか伸びないこともよくあります。
一方、b波の戻しが61.8を超えていればフラットコレクションであり、
c波のターゲットはエクスパンションの100.0以上となります。

特にb波の戻しが78.6であれば、
c波はエクスパンションのターゲットは161.8となり、時には200.0くらいまで伸びることもあります。
次に複雑な調整波のパターンである調整5波は、エクステンションを使って測っていきます。
エクステンションはa波の終点から始点に向かって引きます。
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エクステンションにより、a波に対してe波の伸び率、つまり調整5波の最終的な伸び率を測ることができます。
e波のターゲットは127.2、138.2、161.8、200.0となります。
(微妙な画像ですいません(^^; )。
ただ、トレードする場合、調整5波のパターンはターゲットが複数あるうえ、
そもそもa波の終点がどこかわかりづらいので、フィボナッチはあくまで目安として考えて、
画像のようにチャネルラインを引いてブレイクを狙っていく方が簡単です。
また、トレードの難易度は若干上がりますが、
トレンドの転換ポイントでエクステンションを使うことで転換後の1波がどこまで伸びるかも測ることができます。
エクステンションを転換直前の5波の始点から終点に引くと、
転換後の1波は161.8~200.0がターゲットとなります。
以上が、私がFXでエリオット波動トレードをする際のフィボナッチの使い方です。
エリオット波動では、細分化してカウントしていくだけでも、そのスタートとゴールはある程度予測できます。
しかし、フィボナッチを使うことによって、さらにピンポイントでその予測をすることができます。
特にトレーダーにとって利確は永遠の課題と言われますが、
このエリオット波動におけるフィボナッチの利用は一つの解決になるのではないでしょうか。
今回は覚えなければいけない数字、そしてその数字の組み合わせが多く、
難しく感じたかもしれませんが、少しずつ使えるようになってもらえればと思います。
より詳しく学習したり、調べものにはこちらの本がおすすめ
エリオット波動を利用してFXで稼ぐ、
このことにフォーカスすれば必要な知識というのはそんなに多くありません。
その必要な知識は、このブログでも紹介していきますが、
それ以上の知識や何かわからないことを調べる際にはやはり専門書がオススメです。
私が参考にしている本はこちら。
エリオット波動に関する本って少なくて、選択肢がそんなにないのが現実ですが、
この本は必要な知識はほぼ網羅されています。
これからエリオット波動を学ぼうという人は持っていて損はないと思います。
それでは、今回は以上です。
ありがとうございました。