
今回は、勝ちトレーダーがやっている「確率論的思考」について深掘りしていきます。
先日、こんなツイートをしました。
FXで勝てるかどうかは能力の違いではなく
考え方の違いだと思います
具体的には確率論的思考ができるかどうか
そしてそのためには検証作業を続けていくしかありません
相場では検証を続けるトレーダーが結果を出しています
決して能力の高い低いではありません
FXで稼ぎ続けていくためには、目の前の勝ち負けに一喜一憂することなく、
トータルで結果をみるということがとても大切になってきます。
そして、そのための考え方として、FXで利益を上げ続けているトレーダーは「確率論的思考」を身につけています。
今回は、この辺を深掘りしていきます。
目次
勝ち続けるために必要な確率論的思考

勝ち負けを分けるのは能力の差ではなく考え方の差
FXは、トップトレーダーでも勝率60%、良くて70%と言われています。
この勝ちと負けに対する向き合い方の違いが、相場で利益を上げ続けていくトレーダーとそうじゃないトレーダーの違いだと私は考えています。
トレードに対する知識が豊富、トレードが上手いなどは多少の影響はあるでしょうが、
根本的な違いはこの能力の部分ではなく、考え方の部分ではないでしょうか。
実際に、稼いでるトレーダーに限って、そんなことも知らないの?と思うことや、逆張りやラインの引き方がめちゃくちゃ下手(笑)だったりします。
私も例に漏れずその傾向があるので絶賛勉強中です(笑)
一方で、この点に関しては、勝てたないトレーダーの方が知識が異常に豊富だったり、トレードのテクニック自体は上手かったりします。
知識が豊富だったり、トレードが上手かったりするに越したことはありませんが、それがFXで稼ぐための必須条件ではないということです。
確率論的思考とは?
では、その勝ち負けを分ける考え方とはどのようなものでしょうか。
私は、ずばりそれが確率論的思考ができるかどうかだと考えています。
FXで全勝することはほぼ不可能で、負けはある程度受け入れる必要があるということは、誰でも頭ではわかっていると思います。
であれば極論、目の前の勝ち負けなどどうでも良く、
トータルで利益が出ていれば問題ないはずです。
このトータルで利益を出すという発想を腑に落とすために必要なのが、確率論的思考です。
例えば、サイコロで考えるとわかりやすいのですが、サイコロはどの目も出る確率は6分の1です。
であれば、6回サイコロを振れば、確率的にはどの目も1回ずつ出るはずですが、なかなかそうはいかないですよね。
でもこれが、60回、600回、6000回と施行回数を増やしていくとどうでしょうか。
1~6までの目がより均等な割り合いで出る結果となるはずです。
つまり、結果を短期的ではなく、長期的に見ることで理論上の確率が、現実の確率になるというわけです。
確率論的思考とは、長期的にトータルで結果を見る思考とも言えるかもしれません。
勝ちトレーダーの確率論的思考
トレードもこれと同じです。
どんなに優位性のトレードルール・ロジックでトレードしたとしても、短期的に見れば連敗して負けが込むことやマイナスになることもあります。
しかし、ここで動じずに淡々とルール通りに打ち込んでいけるかどうかが、
トータルで利益を残せるトレーダーとそうじゃないトレーダーの差になってきます。
稼ぎ続けるトレーダーは、自分のトレードルールの優位性を信じているので(妄信とは違います)、
多少のことでは動じず、いつも落ち着いてトレードすることができるので、余計に利益も残しやすくなってきます。
また、連敗期があれば連勝期もあることを知っているので、連敗して落ち込むこともなければ、連勝して調子に乗ることもありません。
(まあ、人間なので多少はあるかもですが、それが意思決定や行動に出ちゃう人はやはり少ないと思います。)
一つのトレードに真剣に向き合うことと一喜一憂することは違う

トレードで利益を上げ続けるためには、トータルで考える確率論的思考が大切だと言いましたが、
一つ一つのトレードに真剣に向き合うことが大前提になってきます。
なんだか矛盾するようなことを言っていますが、一つ一つのトレードに向き合うことなしでは、そもそも確率論で考えることなどできません。
例えば、どんなに優位性のあるトレードルールでも負けは存在します。
勝率60%のルールであれば、40%は負けで、これはルール上どうしたって防げない仕方ない負けというわけです。
逆に60%の勝ちは、ルールの上では勝つべくして勝ったものです。
つまり、自分のトレード一つ一つが必然または仕方のない結果であって初めて、トータルの確率論で考えることができます。
この勝ちが偶然であったり、負けがミスによるものであったりすれば、
そもそものトレードルールの優位性という部分が怪しくなってきてしまい、確率論的思考の前提も崩れてしまいます。
なので、一つ一つのトレードにおける相場分析やエントリー、決済などには細心の注意を払い、
自らのトレードルールの優位性を保つことが確率論的思考をするためにも必要になってきます。
この一つ一つのトレードに真剣に向き合うことと、1回1回のトレードに一喜一憂することとは違うというわけです。
確率論でトレードを見るには検証あるのみ

トレードルールの優位性は過去検証で確認する
それでは、確率論的思考でトレードしていくためにはどうすれば良いのでしょうか。
頭ではわかっていても目の前の結果や金額の動きにメンタルが影響を受け、なかなか確率論的に考えることが難しいのも事実です。
しかし、自分のトレードルールの優位性を客観的な数字で把握していたらどうでしょうか。
最大連敗数や最大損失幅なども把握していれば、実際にそのような状況になったとしても受け入れやすくなると思います。
自分のトレードルールの優位性を信じられるかどうかは、
自分の手でどれだけ過去検証を繰り返したかによると思います。
個人的には、過去検証の回数は100回や200回で良いと思っていますが、中には1000回くらいは必要だと言っている人もいます。
でもこれだけやれば、確かにちょっとやそっとじゃブレなくなるでしょうね。
妄信的に信じるのではなく、検証による客観的な数字を信じる。
そして、その数字は検証回数の多さに比例して、信頼度が増していきます。
優位性を保つためにはトレードノートを記録して振り返る
優位性のあるトレードルールが出来上がったら、
その優位性を保ったトレードをしていくことが、確率論的思考の前提になってきます。
そのためには1回1回のトレードも検証していく必要がありますが、そのためのツールがトレードノートです。
検証という意味では、別にわざわざトレードノートに書かなくても良いのですが、やはり書いた方がトレードに向き合う真剣さが変わってきます。
また、トレードノートに書くことを前提としたトレードをすることにより、
変なトレードやミスをすることが圧倒的に少なくなります。
誰だって、あとでミスを認めることは嫌ですからね。
そう意味でもトレードノートというツールは、優位性を保つためにとても有効です。
まとめ
勝ちトレーダーになるために必要な考え方として、トータルで考えるという確率論的思考について説明してきました。
頭ではわかっていても実践するのは難しい。
確かにその通りで、だったら確率論的思考をせざるを得ない状況を作ってしまえば良いじゃないかというのが、私の考え方です。
その作り方というのが、過去検証やトレードノートを使った検証を繰り返すというものです。
この作業量に比例して、自然と確率論的にトレードを考えるようになります。
むしろ、無理やり思考を変えようとしても、おそらく続きません。
ここは、検証作業を通して、自然と腑に落としていく部分ではないでしょうか。
この確率論的思考についてさらに学びたい方は、こちらの書籍がおススメです。
私も、トレードに対する思考、考え方にだいぶ影響を受けています。
それでは今回は以上です。
ありがとうございました。