
今回はFXの損切りの決め方について少し考えてみたいと思います。
先日、このようなツイートを見かけました。
損切りの「根拠」とはどういうことでしょう?
今回はこの辺を深堀りしていきたいと思います。
目次
FXにおける損切りの決め方

昔の私も含め、勝ててないトレーダーのよくあるパターンとして、
まずエントリーポイントを探して、それから損切りを決めるということが多いと思います。
実は、そもそもここが間違いなんです。
というのも、一つのトレードを戦略的に考えた場合、
必ずエントリーと損切りはセットで考えられるべきものだからです。
損切りの根拠とは少し違う話ですが、リスクリワードの考え方もそうですよね。
50pips狙えるエントリーポイントでも損切りが100pipsであれば、基本的にはエントリーは見送るべきです。
一方で、これを無理やり50pipsの損切りにしてしまうと、それこそ損切りの根拠が曖昧になってしまいます。
話を損切りの「根拠」に戻すと、
ずばり損切りは、エントリーの根拠が崩れるポイントでするべきだと思います。
この場合、よく直近高値や安値に損切りが置かれます。
例えばそのトレードがダウ理論を根拠にしているのであれば、
トレンド転換、つまりエントリー時のダウ理論が崩れるポイントが直近高値や安値なので、そこに損切りを置くことになるわけです。
この辺の意思決定の思考を解説すると、
①環境認識による方向性を決める
②その環境認識に基づき損切り位置を決める
③エントリーポイントを決める
と考えるのが理想的です。
エントリーより先に、
まず②の損切りを先に考えることがポイントです。
利益を上げることばかり考えていると、どうしてもエントリーチャンスを探すことを優先してしまいがちですが、
本来は損切りから考えるべきです。
まずは守りを固めて、有利なポイントでエントリーする。
相場の世界で生き残っていくためには、このような考え方は必須だと思います。
そしてこれが、エントリーと損切りはセットという意味です。
FXの損切りは固定pipstoと変動pipsどちらでするべきか

また、先ほど紹介したクロガキさんのツイートに他にもこんなものもありました。
損失を小さくしたいからと
10pips位の損切りを
何度も繰り返している人は
立ち止まって考えましょう
その損切りはただ
❗️ドカン損失の分割払い❗️
をしてるだけかも😱
そもそも不利な場所でトレードすれば
小さな損切りを繰り返して当然
損切りラインの設定にも
本来は『根拠』が必要です🤔
— クロガキ @('A`) と ('∀') (@fxrealtradelive) July 28, 2019
スキャルピングなどで固定pipsで損切りしている人がやりがちなことだと思います。
固定pipsも何か意図があってやるのならもちろんOKです。
私自身も現在実験的にやっているスキャルピングでは、10pipsや15pipsの固定で損切りしています。
しかし、相場に合わせてまずは損切りから考える、
そのポイントとはエントリーの根拠が崩れるポイントだと考えると、
やはり損切りは、相場に合わせて変動させていくのが自然だと思います。
固定でせざるを得ない人は、例えば資金管理の方法、トレード手法など、
どこかに無理がないか一度考えてみるのが良いかもしれません。
損切りを移動させるのはアリ⁈

基本的に一度置いた損切りを移動させるのは、NGというのがセオリーです。
ですが、あえて損切りを移動して良い場合というのを考えてみます。
それは環境認識の「方向性」は変わってないけど、想定した動きと違った場合です。
例えば、
アップトレンドという認識には変わりないけど調整の戻しが予想以上に深い場合、
全体的なシナリオは変わらないけどちょっとした認識ミスをしていた場合などです。
この場合には、資金管理の範囲内という大前提はありますが、
「戦略的に」損切りを移動させるのはアリかなとは思います。
しかしこの場合も、そもそもの環境認識が甘かったことやエントリーポイントが不適切だったことが原因として考えられるので、
その点については次回から注意すべきことです。
ただ、理屈の上では述べた通りですが、感情的な意思決定や自己都合による解釈をすることなく、
戦略として損切りを移動させるというのはかなり高度なことであるのも事実です。
やはり、最初に設定した損切りは移動させないのがベターですね。
まとめ:FXの損切りはエントリーとセットで考える
・損切りとエントリーはセットで考える
・先に損切り、次にエントリーを考える
・戦略的に損切りを移動させるのであればアリだが、すごく難易度が高い
「まずは生き残る」
相場の世界で利益を上げ続けるには、この考え方が何より重要になってきます。
そのためにも損切りはとても重要ですし、
ここで切られたら仕方がないと思える場所に、損切りを設定できるようになることによって、
メンタルの安定にもつながります。
そのメンタルの安定が、また一貫性のある安定したトレードに繋がることを考えると、
意志決定の思考のスタートをまずは損切りに置くというのは、メンタル的にも理に適ったことではないでしょうか。
今回の話がトレードを見直すきっかけや思考の整理に役立てば幸いです。
トレーダーとしてのマインドセットを身につけたい人は、この本がおすすめ
さらにトレードの準備には、トレーダーとしてのマインドセットを身につけておくことも必要です。
本来、マインドセットなんてものは勝ってるトレーダーに直接教えてもらったり、触れ合ったりすることで身につくもの。
でも、なかなか身近にそんな人いないですよね。
そこで、このマインド部分は本で学ぶのがオススメです。
私も参考にした本はこちら。
マインドという抽象的なことを具体例を交えて書かれた本です。
おそらく最初は何を言いたいのかわからないかもしれませんが、
繰り返し読むうちに、まず具体例が頭に残り、
次第にその具体例の解釈として抽象的なことも理解できるという面白い本です。
私も書籍やオーディオブックで今でも読み返していて、読んで損はないと思います。
それでは今回は以上です。
ありがとうございました。