
今回は、ギャンブルトレードについて解説していきます。
先日こんなツイートをしました。
ここで言うギャンブルトレードとは、自分のトレードルールを無視したトレードのことを言います。
なぜこれがマズいのか、この辺を今回は深掘りしていきます。
目次
なぜギャンブルトレードはダメなのか?
ギャンブルトレードなんてして良いわけない、ということで話を終わらせても別に問題ないのですが(笑)、なぜダメなのかも少し考えてみたいと思います。
そもそも私は、FXを一つのビジネスと捉えています。
ビジネスである以上、そこには確かな戦略がなければならないと思っています。
FXの場合だと、試行錯誤の検証の結果、
期待値がプラスだと判明したトレードルールに基づいてトレードしていく、
これに尽きると思います。
この期待値がプラスという中には当然負けも織り込まれているのですが、それはルール通りやった上での負けです。
なので、ルールを無視したトレードをしてしまうと、勝ち負けに関係なく期待値から外れたトレードになってしまうのです。
例えば、勝率60%のトレードルールの場合、100トレードすれば60勝40敗になるはずです。
連敗しようが連勝しようがおよそこのくらいの数字に落ち着くはずだという安心感の下、トレードをすることができます。
しかしここで、ルールを無視したトレードをして負けても、40敗のうちの1敗とカウントすることはできません。
それは完全に自分のあずかり知らない別の要素としての1敗になってしまうのです。
つまり、期待値から外れるトレードでは今後の収支の見通しが立たず、ビジネスとして成り立たないトレードということになります。
悪い成功体験が残像として残る
また、ルール外のトレードでは勝っても負けても
「自分のルール上では」何の成長ももたらしません。
さらに問題なのは、負ければ次はルールを守ろうと反省する可能性がありますが、勝ってしまうとそれが変な成功体験となり、その残像で自分のトレードフォームを崩してしまう可能性すらあります。
ギャンブルトレードの一番の問題点はここにある気がします。
私たちトレーダーの仕事は、期待値がプラスのサイコロを淡々と振ることです。
ギャンブルトレードとは、期待値に関係なくサイコロを振ることであり、そこには完全に運の要素しかありません。
運に任せて自分の大切な資金をリスクにさらす。
それって考えてみるとすごく恐ろしいことだと私は思うのですが、
皆さんはどう感じるでしょうか?
やっても良いギャンブルトレード
ただし、私はやっても良いギャンブルトレードもあると思っています。
そもそもギャンブルトレードがダメな理由はすでに書いたように期待値から外れる行為だからです。
であれば、期待値から外れない、または期待値を伸ばす可能性のあるギャンブルトレードであればやっても問題ないと思っています。
具体的には指標発表などに乗っかるトレードなどです。
例えば、損切りライン-50pipsに対して、含み損が-30pipsで、直後に指標発表が控えているとします。
ここでの選択肢としては、指標発表前に決済して損切りしてしまうというのも考えられます。
しかし、検証段階で指標発表は考慮せず、損切りは最初に設定したラインに達したら切るというルールでやっていた場合、
指標発表で損切りされようが、それ以外の動きで損切りされようが結論は一緒です。
であれば、指標発表で含み損が解消される可能性に欠けてポジションを持ち続けても、期待値から外れるトレードにはなりません。
また、検証の段階で例えばリスクリワード1:1未満のトレードはプラスでも引き分け扱いにする等と決めていた場合には、
利確の場面でもストップを建値以上に置いた状態で指標発表の伸びに任せてみるといった方法であれば、逆行してストップに引っかかったとしても引き分けになるだけであり、期待値を害しません。
むしろ、ノーリスクで期待値を高める行為になる可能性すらあります。
ただし、この辺の話は、厳密にはどのような検証方法やトレードルールかにより微妙に事情が異なってくる部分でもあるので、ここで挙げた具体例は参考程度にしておいてください。
まとめ
トレーダーとしてのスキルを向上させるには、試行錯誤と検証を繰り返す中で経験を積み重ねる以外ないと思います。
しかし、それは自分で決めたルールの上で行うからこそ、修正や検証が可能なのであり、
行き当たりばったりのトレードばかりしていては、そこから得られるものは少ないのではないかと思います。
得られるものがないだけならまだ良いのですが、
悪い成功体験だけが残り、大切な資金を溶かして相場から退場してしまう可能性するあるのがギャンブルトレードの怖いところです。
私たちは、FXを一発逆転のギャンブルではなく、資金を増やすためのビジネスとして行っていきましょう。
それでは今回は以上です。
ありがとうございました。