
今回は、デモトレードのやり方について解説していきます。
先日、こんなツイートを見かけました。
多くの稼げていないトレーダーは、稼ぐことに意識を向け過ぎてデモトレードを軽視しがちではないでしょうか。
確かに、いくらデモで勝ってもお金にはなりませんからね。
でも、急がば回れで、デモで利益を出せるようになることが、リアルでも利益を出せるようになるための最短コースだと思います。
今回は、この辺を深掘りしていきます。
目次
デモトレードの目的
本来、証券会社が提供しているデモトレードの目的は、FXが初めての人やその会社のチャートソフトを初めて触る人に向けての取引の練習が目的です。
しかし、そのような目的に関係なく利用できるのが現状なので、これをトレーダーとして稼ぐための道具として使わない手はないです。
そこで、デモトレードの目的としては、
自分のトレードで稼げるか確認する
これにつきます。
デモですら稼げない状況で、リアルで自分の資金をリスクに晒すのはナンセンスではないでしょうか。
FXをギャンブルや趣味としてやるなら、問題ありませんが、多くの人が稼ぐためにやっているはずですよね。
さらにビジネスと捉えてやっている人は私だけではないはずです。
であれば、デモトレードを有効に使って、稼げるという自信をつけてリアルでも自信を持ってトレードしていきたいですよね。
その上で、デモトレードの目的を、自分のトレードで稼げるかを確認すると言いましたが、さらに言うと、
①過去検証通りの数字が出るかの検証(フォワードテスト)
②自分の力量を知る
このように考えることができると思います。
どちらも似たような意味ですが、
前者は単に過去検証の確認、
後者はもっと広い意味で稼げるかどうかの確認みたいな意味で使い分けています。
例えば、過去検証は基本的にトレードルールの優位性の有無を確認するために行うので、突発的な相場の変化や複数の手法を使い分ける際の立ち振る舞い方まで確認することはできません。
そういう意味では、そのような確認は実際の相場を相手に確認していくしかありません。
このような確認も含めて②自分の力量を知るということです。
デモトレードのやり方
それでは、デモトレードの目的がわかったところで、実際にどのようにやればよいのでしょうか。
勝てるようになるまでやる、というのが正解なんですが、それじゃあ元も子もないので、目的別にもう少し詳しく説明します。
①過去検証通りの数字が出るかの確認(フォワードテスト)
フォワードテストとして行う場合、過去検証で作ったトレードルール通りにやるというのが大前提になります。
当たり前ですよね。
ただここが少し肝で、フォワードテストとしてデモトレードを行うなら、
絶対に勝てそうな場所、絶対に負けそうな場所でも過去検証で作ったトレードルール通りのアクションを行うべきだと思います。
ここで知りたいのは、どれくらい稼げるかではなく、
過去検証で作ったトレードルールが、現在進行形の相場でも通用するかということです。
過去検証通りの数字が出なければ、どこがおかしいのか精査して、再び過去検証で調整し直すことが目的です。
なので、ここで変にトレードルールに織り込んでいない裁量を入れてしまうと、どこか悪いかの判断もしにくくなってしまいます。
②自分の力量を知る
そこで、過去検証で織り込まれていないアクションに対する検証は、こちらの目的のデモトレードですることになります。
こちらの目的で行うデモトレードでは、その時々の相場の変化に対応したり、複数の手法を使い分けてトレードしてみたりと、
現在の自分のトレードスキルを総動員して、どのくらいの数字を出すことができるかを確認していきます。
一般的に、練習としての意味でのデモトレードのイメージはこちらかもしれませんね。
この目的で、デモをする際には、そのトレーダーのキャパにもよりますが、できれば一つずつテーマや課題を持ってトレードしていくことをおススメします。
あまりに多くの要素の練習を一度にしてしまうと、単純に効率が悪い場合がありますし、上手くいかなかった場合、どこが悪いのかわかりにくくなってしまいます。
なので、例えば複数の手法を使い分ける場合も、まずは一つで回して、次第に増やしていくというのがいいのではないでしょうか。
さらに、どのくらいデモトレードはやれば良いのかということも、疑問に持たれる人が多いと思います。
これにはある程度、継続して勝てるようになるまでというのが答えになります。
例えば、毎日最低1回はトレードチャンスがあり、勝率もそこまで悪くないというトレードルールでやる場合は、最低3か月連続でプラスの結果を残せるくらいまでやるべきです。
それ以外だと3四半期連続プラスとかでしょうか。
お金が欲しいからFXを始めた訳で、そんなに待てないよという声が聞こえてきそうですが、
リアルトレードだけでスキルアップと経験値を積もうとして、稼げるようになるにはおそらく年単位で時間が掛かります。
それに比べらたら数か月なんて短いものです。
なおかつ、この間の練習では自分の資金を失うこともありません。
デモトレードで根拠のある自信をつけてから、リアルトレードに臨んでも遅くはないと思います。
自分の力量を知ったら逆算思考
毎月自分が何pipsくらい稼ぐことができるかということがわかれば、そこからいろいろと逆算してトレードを組み立てることができます。
例えば、ロット数。
自分が稼ぎたい金額と、毎月の平均獲得pipsがわかれば、ロット数の目安を求めることができます。
例
目標金額:毎月100万円
平均利益:毎月200pips
この場合、100万円÷200pips=5000円/pips
1pips=5000円は、50万通貨(5ロット)になります。
なので、毎回5ロットを張ってトレードしていけば、毎月平均すると100万円稼げることになります。
しかし、何もいきなり5ロットでトレードしろと言っているわけではありません。
この5ロットをベースにトレードの組み立てを考えてみるということです。
証拠金や自分のメンタル的にまだ5ロットは厳しいというのであれば、
目標金額を下げる、
証拠金を増やす、
5ロット張ることを当面の目標としてロットに慣れていく
などの戦略を考えていくことができるのです。
このようなことを具体的に考えていくためにも、自分の力量を知るって大切なんですよね。
まとめ
デモトレードを軽視する人の中には、リアルトレードでしか学べないことがあるという人がいます。
デモでは自分の資金を失うという痛みを伴いにくいので、意味がないという理屈です。
しかし、感情によるメンタルへの影響が少ないからこそ、純粋なトレードスキルとしての力量がわかるんじゃないでしょうか。
シンプルに物事を考えるためにも、分けて考えることができるものは分けるのが良いと思います。
それにより、トレードが上手くいかない原因、逆に上手くいった原因がピンポイントでわかりやすくなります。
また、リアルトレードからしか学べないことも確かにありますが、そもそもデモトレードから学べない人が、果たしてリアルトレードからどれ程のことを学べるのかとも思ってしまいます。
まあ、ここにたいした理屈はないですが、練習でできないことは試合でもできない理論です(笑)。
何はともあれ、最短で稼ぐためにもデモトレードを有効に使ってもらえたらと思います。
それでは今回は以上です。
ありがとうございました。