
今回は、環境認識について解説していきます。
先日こんなツイートをしました。
FXにおける手法って正直なんでも良いんですよね。 それより大事なのは環境認識。 今が買いか売りか、それともノートレードなのかこの判断さえできれば、あとはどのタイミングで入るかの問題です。 この環境認識さえ正確にできるようになれば、ローソク足だけでもそこそこの結果は出せます
FXで利益を上げていくために最も重要なのは手法なんかじゃなく、環境認識だと思います。今回は、この辺を深堀りしていきます。
目次
環境認識とは?
環境認識とは、現在の相場がアップトレンドなのかダウントレンドなのか、はたまたレンジ相場なのかを見極めることです。
別の言い方をすれば、買い相場なのか売り相場なのかトレードすべきでない相場なのかを見極めるということです。
この環境認識さえ正確にすることができれば、あとはどのタイミングでエントリーするかというだけの話です。エントリーのタイミングが少し悪かったとしても、方向性さえ合っていれば利益にはなります。
手法やロジックは、あくまでタイミングを計るもの、ルール化するためのものというくらいの認識でトレードを組み立てていくことができると思います。
もちろん利益率やエントリーの精度を追求するためにロジックは必要なものですが、それは正確な環境認識あってのものです。
この土台の部分が崩れるとどんなに優れたロジックであったとしても、おそらく機能しないでしょう。
環境認識の方法は人それぞれ
それでは環境認識はどのように行えば良いのでしょうか。
ここはトレーダーによって千差万別です。それぞれの好みやロジックとの相性もあるので、一概にどれが正解ということはできません。
その上で、大切なのは自分の軸を持つということです。
環境認識は最も重要なスキルであると同時に、最も身につけるのが難しいスキルでもあると思います。
なので、色々な方法に目移りして手を出してみても中途半端になってしまうのがオチです。
現在、環境認識の方法として有名なものはどれもそこそこの有効だと思います。
100%勝つ方法など存在しないということを認識した上で、一つの方法を極めていくのが良いのではないでしょうか。そこから少しずつ手を広げていけば良いと思います。
環境認識の方法
では、環境認識の方法として私が利用しているものも含めて代表的なものを見ていきます。
ダウ理論
ダウ理論は最も有名なトレンド判断の方法ではないでしょうか。
簡単に言うと、高値と安値が切り上がっていたらアップトレンド、切り下がっていたらダウントレンド、それ以外はレンジ相場という判断になります。
すごくシンプルな理論なので、初心者の方にもおススメの環境認識の方法です。
私も後で述べる通貨の強弱の判断をする際には、このダウ理論を使っています。
また、実はすごく奥が深い理論でもあるので、上級者向けでもあります。興味のある方は学んでみてください。
エリオット波動
エリオット波動は、いわゆる推進5波と調整3波(5波)で相場を読み解こうとする理論です。
私も個別のチャートを見る際には、このエリオット波動を使っています。
エリオット波動は、少し覚えることが多く難しく感じる方が多いかもしれません。
しかし、一度スキルとして身につけてしまうと、チャートの動きが手に取るように理解することができ、トレンドのゴールもある程度予測することができます。
ハードルが高い分、得られるメリットも大きいのが特徴です。
詳しくはこのブログでも重点的に解説しているので、興味のある方はご覧ください。
インジケーター
インジケーターを用いた環境認識の仕方はインジケーターの数だけあると言えます。
代表的なものとしては、例えば移動平均線でしょうか。
すごく単純ですが、移動平均線よりローソク足が上にあればアップトレンド、下にあればダウントレンド、移動平均線に絡みつくような動きをしていればレンジ相場という判断ができます。
他にも複数のインジケーターを組み合わせて環境認識をしたりするトレーダーもいます。
インジケーターを使った環境認識はある程度、機械的に行うことができ、すぐに機能させることができることから、初心者やシステムトレーダー向きと言えるでしょう。
使いどころさえ間違わなければ有効な環境認識の方法になると思います。
一方で、インジケーターはどうしても相場の後追いになってしまいがちなので、その辺も考慮に入れて使用する必要があります。
通貨の強弱
最後に紹介するのが通貨の強弱です。
あまり聞きなれない人もいるかもしれませんが、これは通貨ペア選択の場面でトレンドが強く発生するペアを選ぶというものです。
要するにレンジ相場は相手にせず、トレンドがはっきりとしている相場でだけトレードするということです。
いくつかの通貨を比較して、一番買われている通貨と一番売られている通貨を探し出し、そのペアでトレードしていきます。
最初は通貨ペアを絞ってトレードしていくべきだとは思いますが、通貨ペアを限定してしまうと、レンジ相場や勢いの弱いトレンド相場も相手する必要が出てきてしまいます。
そのような相場はノートレードという判断でも良いのですが、少しでもチャンスを増やしたいと思うのが自然です。
通貨の強弱により通貨ペアを自由に選択できるようになれば、いつでもトレンド相場でだけトレードできるようになります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
通貨の強弱こそが最強の環境認識
私自身は、場面によって環境認識の方法を使い分けているのですが、一番の軸は通貨の強弱です。
かつては、トレンド相場用のロジック、レンジ相場用のロジックを用意したり、難しい相場で無理やりトレードをして損失を出したりしていました。
しかし、この通貨の強弱を覚えて通貨ペアを選択できるようになってからは、トレンド相場だけを相手にできるようになり、トレード自体もとれもシンプルなものになりました。
極端な話、通貨の強弱により適切な通貨ペアさえ選択できていれば、エントリーはどこでしても勝手に伸びていきます。
また、通貨ペアに縛られなくなることで、「有効な」トレードチャンスも増やすことができます。
他の環境認識の方法でも、極めれば十分に利益を上げることはできるようになりますが、私はこの通貨の強弱が最強ではないかと思っています。
その分、身につけるのには苦労しましたし、今でもたまに間違うことはあります。でも、それに見合うだけのリターンがあるのも事実です。
まとめ
環境認識が最も重要であるとは言っても、この部分が最も難しい部分です。だからこそ絶対に勝てる手法などを求めて聖杯探しをしてしまうのかもしれません。
しかし、絶対に勝てる手法など存在しませんし、どの手法が良い悪いというのもほとんどありません。
正直、手法は何でもいいです。
それよりも、今の相場は買いか売りか、それともノートレードかという判断を正確にできるようになることの方が重要です。
今回紹介した環境認識の方法が全てはありませんが、ぜひ何か一つ決めて環境認識という裁量トレーダーにとって最強のスキルを身につけてみてください。
それでは今回は以上です。
ありがとうございました。