
今回は、トレードルールを作る上での注意点について解説していきます。
先日、こんなツイートを見かけました。
よく勝っているトレーダーほどトレードルールがシンプルで、逆に負けているトレーダーほどトレードルールを複雑にし過ぎていると言われています。
今回は、この辺を深堀りしていきます。
目次
そもそもなぜトレードルールは必要なのか?
まず、そもそもなぜトレードルールが必要なのでしょうか。
トレードルール=優位性がある
ということが大前提ですが、それだけでもないと思います。
トレードをしていると金額の増減にどうしても感情が動かされそうになります。
FXだとレバレッジも掛けられるので、なおのこと日常生活ではなかなか扱うことのない大きさの金額が簡単に動いてしまいます。
普通のメンタルの人間であれば感情を動かされない人の方が少ないのではないでしょうか。
そこで、必要になってくるのが、ある意味自分の行動を制限してくれる「規律」です。
この規律により、感情に影響されにくくなり、影響されたとしてもそれにより感情的な行動を取りにくくなります。
つまり、トレードルールはトレーダー自信を縛るものであると同時に、トレーダーを守ってくれるものでもあるのです。
トレードルールはシンプルであるべき理由
トレーダーにとってトレードルールが必要不可欠なものであるとして、なぜシンプルである必要があるのでしょうか。
それは、シンプルでないとどんなに優位性のあるトレードルールであったとしも守って実践していくこと自体が難しくなってくるからです。
複雑なトレードルールだと、どうしても見落としが出てきてしまったり、これくらい無視しても良いかっていう気持ちが出てきたりしてしまいがちです。
無理なく守ることを前提にすると、どうしもシンプルにせざるを得ないと思います。
ただ、このシンプルというのも誰が見てもシンプルという必要はなく、そのトレーダー自身がシンプルだと感じていれば問題ありません。
そのトレードルールの中身や意図を腑に落とせて、性格や生活スタイルからも無理なく実践できるものであればそれで良いと思います。
同じトレードルールを使っていても稼げるトレーダーとそうじゃないトレーダーがいるのは、この辺が理由の一つではないかと思います。
大数の法則
大数の法則というものをご存じでしょうか?
これは確率論や統計論における基本定理の一つです。
例えば、サイコロの目ってどれも出る確率は1/6なずですよね。
ですが、転がす回数が6回の場合、どの目も1回ずる出ることなんてほとんどないと思います。
しかし、これが100回、1000回と施行回数が多くなると、どの目も限りなく同じ割合で出るようになってきます。
トレードもこれと同じで、例えば勝率70%の優位性のあるルールでも10回トレードしたら確率通り7勝3敗になることもあれば、3勝7敗と真逆の結果になることもあります。
しかし、これが100回200回となってくると限りなく勝率70%に納まってきます。
この優位性を実現するためにトレードルールは必要です。
行き当たりばったりのトレードをしていると優位性を実現することができません。
同じ負けトレードでもこの優位性に織り込まれた負けなのか、その範囲外の負けなのかで、その負けの意義が変わってきます。
このような意味でも、トレードルールはどんな時でも守れるシンプルなものである必要があるのです。
トレードルールの作り方
では、どのようにしてシンプルなトレードルールを作ればいいのでしょうか。
まず根本の話ですが、自分が取りたい相場を先に決めて、そこを取るにはどうすれば良いかというアプローチで考えるべきです。
ゼロベースから模索しながら作ることも否定はしませんが、迷走したり挫折したりする可能性が高くなってきます。
まずはトレードルールの柱を決めて、そこから試行錯誤を繰り返しながら修正していくのが最も効率的だと思います。
また、その試行錯誤のプロセスの中で、やるべきことがルールとして増えてくると思いますが、これがトレードルールが複雑になる原因です。
なので、やるべきことはなるべく少なくして、やるべきでないことをルール化していくのがおススメです。
このようにしてある程度ルールが固まったら、過去チャートやデモで検証して、不具合があれば修正するというのを繰り返して自分のトレードフォームともいうべきトレードルールを固めていきます。
まとめ
トレードルールだけでなくチャート画面にも言えることですが、トレーダーとしての成長の過程でいわば贅肉がつき、どんどん複雑になっていきます。
なので、これを今度は少しずつ削ぎ落す作業をしていき、シンプルにしていく必要があります。
おそらく現在稼いでいるトレーダーの多くは、このような過程でトレードルールをシンプルにしています。
最初からシンプルに作り上げることができたら良いんですが難しいですよね。
シンプルを心掛けつつも、複雑になってしまったものはしょうがないと割り切り、そぎ落としてシンプルにしていきましょう。
それでは今回は以上です。
ありがとうございました。