今回は、「損切りと利確はエントリー時に入れるべきか?」について解説していきます。
・エントリーしたものの損切りや利確はどうしよう
・損切りや利確は相場の動きに対して変えるべき?
・エントリーの意思決定までどういうプロセスで考えたらいいかわからない
このような悩みがある方には参考になると思います。
結論から言うと、損切りは絶対入れるべきで、利確は人それぞれ自由だと思います。
今回の話は、FXをはじめ相場の世界で生き残っていくためには絶対に必要な考え方だと思います。それでは詳しく見ていきます。
目次
損切りを入れられないのはおかしい
私自身は、基本的にほぼ全てのエントリーが指値なので、損切りも利確の指値も入れています。
利確に関しては、人それぞれ入れても入れなくても、そのトレーダーの考え方次第ですが、損切りに関しては、入れられないことの方がおかしいかなと個人的には思っています。
そもそも、自分の資金量に対してどのくらいの損失を許容して、リターンを狙いに行くかということを考えて、ポジションサイズなんかも決めていくはずです。その中で、エントリーと損切りのレートというのは、明確に決まっていないとエントリーするっていう段階に行けないはずです。
例えば利確に関しては、人によっては相場に合わせて動かしていく人もいると思いますし、それは考え方によって自由だと思いますが、損切りに関してはもう決まっているはずであり、自分が許容するリスクが決まっている以上、エントリーの時に指定できないというのはおかしいというわけです。
逆にエントリー時に損切りを入れられていない人は、自分がどれだけリスクを呑むか決定できていないのではないでしょうか。
なので、損切りが入れられない人は、そもそもエントリーに至る過程や思考の順番が違うのではと思います。
先に考えるべきはリスク、次にリターン
本来投資は、リスクから考えて、リターンを狙うべきです。
リターンを考えて、リスクを取るんじゃなくて、リスクを呑んでリターンを取るというふうに、最初に考えるべきはリスクをどれだけ呑むかです。リターンを考えるのはその次です。これを逆に考えることはできないと思います。
例えば、10万円の損失を許容して、自分のイメージしている利確のレートがあり、それがリスクリワード1:3なら、10万円の損失を呑んで30万円を狙いに行くというイメージです。
利確に関しては、そもそもトレーダーにとって永遠の課題と言われるくらい難しいもので答えのない世界なので、自由でいいと思います。
しかし、損切りに関しては、このような思考過程を経てエントリーの意思決定をしているのであれば、そもそも悩むことじゃなく、損切りとエントリーはセットなはずです。
もちろん、相場に張り付いて損切りも自分の裁量で決めているトレーダーもいるとは思いますが、すごく高い技術と精神力が要求され、普通の人がマネするのはなかなか難しいことだと思います。どんどん膨らむ損失を裁量でズバッと切る勇気というの、少なくとも私にはありません。
やはり、先にリスクを呑んでリターンを狙いに行くというのがセオリーだと思います。
リスクが呑めていると精神が安定します
また、長くトレードをしていくにあたっては、「これだけのリスクを呑んでここを狙いに行く」というのを相当自分に言い聞かせておいて、損切りした後の悔しい感情が芽生えないようしておかないと、なかなか敗戦処理というのも上手くできないと思います。
1回1回のトレードに対して、リスクというものをしっかり考えて呑み込んでからエントリーしないと、資金的にも精神的にも厳しくなっていきます。
損切りは絶対に動かさない
また、リスクを先に呑んでリターンを狙いに行く以上、損切りを動かすことは絶対にあり得ません。理論的にも、損切りを動かすなら利確もそれに合わせて動かす必要が出てきて、ポジション保有中の意思決定がとても難しくなってきます。
「最初の損切りがベストの損である」というウォール街の格言もあります。
損切りせずに持っておくことで、再びプラスになることは確かにありますが、やはりトータルで考えると基本的には見込み違いのポジションは早々に処分した方が傷口が小さくて済みます。
例外としては、自分のシナリオが完全に外れたなという場合に、早めの損切りをするのはアリだと思います。
あらかじめ損切りを設定しておきながら、このような攻めの損切りはなかなか心理的に難しいと思いますが、これができるようになってくると資金効率が良くなってくると思います。普段の自分のトレードを思い返してみて、含み損になった場合に戻さずそのまま損切りされることが多いのであれば、試してみる価値はあると思います。
まとめ
「リスクを呑んでリターンを狙いにいく」
常にこれを意識してエントリーの意思決定をして、ポジション保有中も自分に言い聞かせてください。
もし今までエントリーの時に損切りを入れてなかった人は、これを機会に自分のエントリーにまで至る思考のプロセスを改めて考えてみてはどうでしょうか。
それでは今回は以上です。
ありがとうございました。