エリオット波動

エリオット波動における推進波の特徴(利益を伸ばすポイント)

2019年6月8日

今回はエリオット波動における推進5波の特徴について説明していきます。


この推進5波こそエリオット波動で利益を狙うポイントとなります。

なので、推進5波の特徴を理解して覚えることが利益を最大化させる絶対条件になってきます。


前回までの話はエリオット波動全体の基本的なルールについてでした。


今回は推進5波について詳しく説明していきたいと思います。

ここから少しハードルが上がってきます(笑)


ただ、推進波も調整波もそれぞれ特徴があるのですが、推進波は調整波に比べると易しいです。


それでも今までの説明に比べたら少し難しく感じるかもしれません。

なるべくわかりやすく説明していきたいと思います。

目次

エリオット波動における推進波全体の特徴

それではまず推進波全体の特徴として

・3波が一番伸びやすい

というものがあります。


もちろん可能性として1波や5波が一番伸びるときもありますが、

基本的には3波が一番伸びやすいです。


また、

・3波が一番小さくなることはない

というものもあります。


逆に一番小さくなることが多いのが1波になります。


個人的な感覚としては1波が小さければ5波が伸びて、

1波が伸びれば5波が小さくなることが多い気がします。

推進波の1波と2波の関係

次に1波と2波の関係について

・1波の安値(高値)を2波は超えない


2波は1波の安値(高値)を超える前に反転していきます。


これはダウ理論上も理解しやすいと思います。


ちなみにこれは、ひげで抜けてくることもないと考えてください。

推進波の2波と4波の関係

続いて2波と4波の関係について

・2波の調整波は深く戻すことが多い

・2波が簡単な3波動のパターンであれば、4波は複雑な5波動のパターンになる(逆も同じ)


調整波は簡単なabcの3波動のパターンの他、

複雑なパターンであるabcdeの5波動をつけるパターンがあります。


推進5波動のうちを2波と4波はこのどちらかのパターンになり、両方とも同じパターンをなることは基本的にありません。


要は、両者の形が一緒になることはないということです。


このことをオルタネーションといいます。


ただ、傾向としては

2波が簡単な3波動(abc波)のパターン、

4波が複雑な5波動(abcde波)のパターンが多いです。


その際、先ほど説明したように2波は深く戻すことが多く、

一方の4波はレンジでゆっくりと浅く戻すことが多いです。


なので、逆に2波が浅い戻しのときは、4波が深く戻されやすいので注意が必要です。

推進波の1波と4波の関係

続いて、1波と4波の関係性です。

・1波と4波はオーバーラップしない


上昇の推進波の場合、1波の高値を4波は割ってこないということです
(下落の推進波の場合は安値を超えてこない)。


なので、1波の高値をサポレジラインのように支えにして4波をつけて5波で反発していくことも多いです。


逆に、オーバーラップしてくるようだと、それは推進波ではなく調整波だった(もしくはカウントが間違っていた)という判断になります。


このルールは単純にサポレジライン(水平線)を引くヒントにもなるのではないでしょうか。

推進波の5波の特徴

さらに

・5波は基本的に3波を超える

という特徴があります。


この5波をつけると次は調整波の流れへと続いていきます。


つまり5波は転換のサインとなり、

3波を超えてきたらそろそろ転換する可能性があるから決済の準備をするといいう判断ができます。


これが、エリオット波動ではゴールがわかる(予想ができる)と言われる理由です。


ただ、例外的に3波を超えてこない場合(フェイリャー)や、

細分化すると複雑なパターン(ダイアゴナルトライアングル)というのもあるので注意が必要です。

エリオット波動における推進波の特徴(その他)

次に、推進波のイレギュラーなパターンについて解説していきます。

エクステンション

・推進波はエクステンション(延長)することがある


1波、3波、5波の推進波は、その各波動の中で細分化すると5波動をつけることがあります。

これをエクステンションといいます。


エクステンションは、3つの波のどれか一つで起こることがあり、もっとも可能性が高いのが3波となります。


つまり、仮に3波でエクステンションする場合には、1波と5波はエクステンションしないということです。


この際、1波か5波がエクステンションとした場合でも、

先ほど説明した3波が一番短くなることはないというルールは維持されます。


なので、1波(5波)がエクステンションとした場合には、

3波が2番目に長く、5波(1波)が一番短くなるということになります。


エクステンションはチャートの時間足を落として細分化しなくてもカウントできるのが特徴で、同じ時間足で波形がわかります。


なので、出来上がったチャートを見れば比較的エクステンションしていたかの判断はしやすいですが、

エクステンションが起こり始めた段階で見抜くのは正直難しいです。


ただ、値動きの可能性としてエクステンションという存在を知っているだけでもトレードの戦略に幅が出てくると思うので、

これは単純に利益を伸ばすチャンスだと捉えておけば良いと思います。

ランニングコレクション

次に、推進2波で起こるイレギュラーパターンです。

2波は簡単なabcの調整波で深く戻すことが多いという話をしました。


しかし、相場にすごく勢いがある場合、2波は戻すことなく形成していくパターンがあります。


それがランニングコレクションです。


実際の相場では、1波の勢いと比べて緩やかに動いていきます。


また次回以降に詳しく説明しますが、

私は勢いの発生しやすい通貨ペアを狙っていくべきだと考えているので、

勢いのある相場で発生しやすいランニングコレクションは比較的よく見られるチャートパターンです。


なので、エリオット波動的にはイレギュラーパターンですが、

トレード戦略によっては普通に押さえておくべきパターンとも言えるかもしれません。

フェイリャー

残りの推進波のイレギュラーパターンは5波についてです。

まずはフェイリャーです。

フェイリャーは言葉の意味としては未達成という意味です。


5波の基本ルールに3波を超えてくるというものがありましたが、

フェイリャーの場合は超えずに反転し、そこから調整波に移行します。


一般的なチャートパターン的にはダブルトップ(ボトム)やトリプルトップ(ボトム)のような形になります。


これは相場に勢いがないとき1波が非常に長いときに発生しやすいです。


なので、5波でトレードするときは利益確定のタイミングを3波でのトレードに比べて少し慎重にする必要が出てきます。

ダイアゴナルトライアングル

続いてダイアゴナルトライアングルです。

ダイアゴナルトライアングルは、最後のトライアングルという意味でエンディングダイアゴナルとも言われています。


これは、5波が少し複雑な形になり、三角形のようになるパターンです。


5波は通常、細分化すると推進5波を形成しますが、ダイアゴナルトライアングルは調整波でいうウェッジのようなパターンになります
(詳しくは調整波の特徴の記事で)。


推進方向に動いてはいくのですが、レンジのように3つの山(谷)をつけて反転していくパターンです。


チャートの特徴としては、トレンドラインを引くことができ、

上昇の場合は、高値は緩やかに切り上げていくのに対して安値を大きく切り上げていき、

下落の場合は、安値は緩やかに切り下げていくの対して高値は大きく切り下げていきます。


そして段々、先細りしていって最終的に反転していきます。


また、推進波のルールとして1波と4波は重ならない(オーバーラップしない)というものがありましたが、

ダイアゴナルトライアングルで見られる推進5波動は例外的に1波と4波がオーバーラップします。


このダイアゴナルトライアングルが発生するとその後、大きなトレンド転換が発生しやすいので、

そこでトレードして大きな利益を稼ぐためにもこのパターンは覚えおきたいイレギュラーパターンです。


4波をつけて5波が発生し始めたが勢いがあまりなく、

緩やかに動き出したときはこのダイアゴナルトライアングル(エンディングダイアゴナル)を疑って、

次のトレードの準備をするといいと思います。


最後にエンディングダイアゴナルについて、少し細かい話をします。

エンディングダイアゴナル自体は、オーバーラップするとはいえ一応推進波なので5波動で形成されます。


しかし、この5波動をそれぞれ細分化するとabcの3波動になります。


通常の推進波を細分化すると

1・3・5波が推進の5波動を形成し、

2波と4波はそれぞれ調整の3波動もしくは5波動を形成するのと比較してください。


なのでエンディングダイアゴナルは、細分化するとabcの調整3波を5回つけ、トレンド転換していくというイメージです。


ぱっと見の形でもダイアゴナルトライアングルか否かの判断はできることはありますが、

より正確な判断をする際には細分化して、調整3波をつけていることを確認して判断していきます。

エリオット波動における推進波の特徴まとめ

以上をまとめると

【基本】

・3波が一番伸びやすい

・3波が一番小さくなることはない

・1波の安値(高値)を2波は超えない

・2波の調整波深く戻すことが多い

・2波が簡単な3波動のパターンであれば、4波は複雑な5波動のパターンになる(逆も同じ)

・1波と4波はオーバーラップしない

・5波は基本的に3波を超える

【応用】

・推進波はエクステンション(延長)することがある

2波で発生するランニングコレクション

・5波で発生するフェイリャーとダイアゴナルトライアングル

となります。


画像のイメージと一緒に覚えてもらえればと思います。


基本的にエリオット波動では、3波の初動でエントリーしてトレードすることがおすすめです。


それはこれまで説明してきた3波が一番伸びやすい

3波が一番短くなることはない

エクステンションする場合は3波の可能性が高い

5波は3波に比べると若干難しいなどの理由によります。


この中で、エクステンションについて少し難しく感じたかもしれませんが、

推進波を取っていこうという以上、むしろエクステンションは起きたらラッキー、大歓迎だと考えるべきだと思います。


雑な言い方をすると、

初動でエントリーさえできていれば、エクステンションかどうかわからなくてもとりあえず乗っかっていれば良いだけです(笑)


ただ、3波の「初動」(5波も同様)でエントリーするためには、

むしろ調整波である2波(4波)を理解して攻略することがとても重要になってきます。


なので、次回は調整波について説明していきます。

『エリオット波動における調整波の特徴(初動でエントリーする必須知識)』

より詳しく学習したり、調べものにはこちらの本がおすすめ

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このことにフォーカスすれば必要な知識というのはそんなに多くありません。


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この本は必要な知識はほぼ網羅されています。


これからエリオット波動を学ぼうという人は持っていて損はないと思います。


それでは今回は以上です。

ありがとうございました。

  • この記事を書いた人

hiro

2008年から株式投資、2016年からFX。ゆったりトレードしながら、合間に筋トレや読書を楽しむ生活です。株は年利10%前後、FXは毎月200pipsほどの利益。エリオット波動と通貨の強弱を学習して勝てるようになりました。

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